目次
美容にも!睡眠不足は百害あって一利なし
生活習慣の基本である食事、運動、睡眠。
実はこの「睡眠」に関しては、まだ謎に包まれた部分が多いといわれています。
なぜ人は寝るのか?寝ないと死んでしまうのか?寝ている間に体で何が起こっているのか?
まだまだ科学的に解明しきれていな領域が「睡眠」です。
そんな睡眠の謎を解明するために、現在も世界中で睡眠に関する臨床研究が行われています。
その中で少しずつ分かってきたこともあるんです。
例えば、睡眠を取らない断眠の実験では、睡眠をとっていない人に、集中力、
分析力、熱意、知覚力の低下、また、足し算や運転などが上手にできない
という症状が現れたそうです。
徹夜明けの運転だと泥酔時の運転と同じくらいかそれ以上危険だと指摘する
専門家もいます。
うつ病リスクの増加、運動能力の低下、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病
のリスクも増加するといわれています。
さらに、日本やアメリカをはじめ、各国で肥満と睡眠の関係についての
実験が行われていますが、多くの研究の中で、その相関性が認められています。一日の睡眠時間が4時間以下の人と7時間以上の人を比べると、
睡眠時間が短い人の方が1.5倍~1.7倍も肥満になりやすいという実験結果まであるそうですよ!
また、睡眠時には、肌や代謝を整え、疲労回復も促す成長ホルモンが出ますので、
十分な睡眠が取れていないと、肥満だけではなく、肌荒れやクマ、くすみ、疲れの原因にもなってきます。
まさに、睡眠を取らないことは百害あって一利なしということです。
仕事でパフォーマンスを出すためにも、いつもキレイで健康に過ごすためにも、
どんなに忙しくても睡眠時間は削らないようにしたいですね。
“ショート・スリーパー”はほとんどいない!?
ところで、普段皆さんはどのくらい睡眠時間をとっていますか?
よく、自分はショート・スリーパー(Short Sleeper)だと自称して
一日3~4時間しか睡眠時間を取ってない人もいらっしゃいますが、
統計では全体の96%の人の適正睡眠時間は、6.5時間~8時間の間に収まります。
これは、睡眠時間が8時間以上の人も含めて残り4%しかいない計算になりますので、
統計上は、本当にショート・スリーパーの人はほとんどいないことになります。
ですから、ほとんどの人には、一日6.5時間~8時間は睡眠時間が必要といえます。
自分の適正な睡眠時間が取れているかわからないという人は、
休日に目覚ましをかけずに寝てみましょう。
その時、平日寝ているよりも1時間以上も寝坊してしまうようだったら、
普段から睡眠時間が足りていない可能性が高いそうです。
また、布団に入ってから7分以内に寝落ちしてしまう人も、
睡眠時間が足りていない可能性があるといわれています。
普段の生活から自分の睡眠時間や日中の眠気などにも意識を向けて、
30分でも早く布団に入れるように意識してみましょう!
量だけではない“良質な”睡眠のポイント
ここまで睡眠時間、つまり睡眠の“量”の話をしてきましたが、睡眠の“質”も大切です。
先述のとおり、睡眠についてはまだまだ解明されていないことが多いのですが、
睡眠中にはカラダを休める機能と、脳を休ませる機能があります。
睡眠の質が良くないと、長い間睡眠時間をとっていても、心身が十分に休むことができず、
なんだかすっきりしない朝を迎えることになります。
良質な睡眠が取れるよう、良い睡眠をとるための3つのポイントをお伝えします。
<ポイント1:睡眠環境を整える>
睡眠環境は良い睡眠のためにとても重要なポイントです。
- 部屋を暗くして寝る
- 静かな環境で寝る
- 清潔な布団で寝る
- 快適な寝具(マットレスや枕を合ったものにする)
- 温度は23度~25度、湿度は40%~60%で寝る
- 汗を吸収、発散してくれるパジャマで寝る
まずはこれらのポイントにあるように睡眠環境を整える努力をしてみましょう。
特に寝具は、手間やお金をかけるのを惜しまずにケアできると望ましいです。
中にはお布団を干さなかったり、シーツもめったに洗わないという方も多いようですが、
シーツは寝ている間の汗を吸収したり、
特に春から夏の時期は人間の皮膚などを餌にしているダニが大量に繁殖していたり、
その死骸や糞、ほこりなどが布団に溜まってしまいます。
朝起きた時に鼻が“ぐずぐず”する方は要注意です。
そうした環境では、体はぐっすりと休養を取ることができません。
ぜひ寝具は清潔に、自分に合ったものを選ぶようにしましょう!
お仕事やプライベートの関係で、なかなか睡眠時間が取れないときもあるかもしれませんが、
睡眠環境を整えることは取り掛かりやすいですよね。
1日6.5時間~8時間眠った場合、人生の1/3を布団の中で過ごすことになるわけですから、
まずは睡眠環境だけでもしっかりと整えてあげてくださいね。
<ポイント2:睡眠時間帯を整える>
睡眠時間がなかなか確保できないというときでも、
睡眠時間帯をそろえるという意識を持っていくことも重要です。
自分のライフスタイルの中で、同じような時間に寝て、
同じような時間に起きるように時間帯をそろえてみてください。
これによって、体が睡眠のリズムをつかんで、その時間になるとスムーズに
入眠し、しっかりと心身を休めてくれます。
昔は、夜の10時~夜中の2時の
「睡眠のゴールデンタイムに多くの成長ホルモンが分泌される」
と女性誌でも書かれていたことが多かったようですが、最近では、
それは誤りだといわれています。
肌の再生や疲労回復を促す成長ホルモンが最も分泌されるのは、
ゴールデンタイムとは限らず、入眠から2時間後くらいから出始めて、
3時間でピークを迎えるといわれています。
なので、少なくとも連続した4時間の睡眠と、その間にぐっすりと眠れる睡眠
のリズムの方が大事です。
自分のライフスタイルに合わせて、規則正しい睡眠をとることも意識してみましょう。
<ポイント3:自律神経を整える>
夜はゆっくりと深い睡眠をとってカラダも脳も休め、朝はシャキっと目覚める。
こうしたカラダのリズムをとり、様々なホルモンやカラダの機能の指揮を
しているのが自律神経です。
毎晩良質な睡眠をとっていくためには、この自律神経を整えていくことが重要です。
自律神経には、基本的にはカラダをアクティブモードにする交感神経と、
リラックスモードにする副交感神経があります。
この2つの神経はお互いに一日の中で優位に働く時間帯をずらして
カラダや心のON/OFFのバランスをとっています。
夜18時以降は、カラダは徐々に睡眠に向けて活性を落としていき、
副交感神経が優位になっていきます。
なので、特に寝る直前までお酒を飲んだり、騒いだり、仕事をしていたり、
難しい考え事をしていたりすると、脳もカラダもアクティブに活性してしまい、
なかなかリラックスモードに入れません。
少なくとも寝る2時間くらい前からは、ぬるめのお湯にゆったりとつかったり、
ストレッチをゆっくりして深呼吸をしたり、好きな音楽を聴いたり、
アロマをたいたり、パートナーと他愛のない会話をするなどリラックスできる時間の過ごし方をしましょう。
スマホやテレビの光は覚醒させる効果があると言われていますので、
できれば寝る直前は電子機器の電源もOFFにして、ゆっくりできるといいですね。
特にストレスがあるとストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌され、
このホルモンが成長ホルモンの分泌を阻害するといわれています。
就寝前は、一日あった嫌なことや考え事は”一度頭から忘れて”翌朝日中に考えることとしましょう。
その日の晩は、リラックスした気持ちで睡眠がとれるように心がけていくことが大切です。
反対に、朝目覚めるときはカーテンを開け、太陽の光をたくさん浴びることや、
軽く朝食をとって胃腸を優しく起こしてあげること、
冷たいシャワーと熱いシャワーを交互に浴びるなど体を起こしてあげる工夫
をしていきましょう。
お仕事やライフスタイルの関係でなかなかすべてをそろえることは難しい
かもしれませんが、この3つのポイントのうち2つでもできるように意識を
していくだけで、睡眠の質が少しずつ変わってくるはずです。
ぜひ試していってみてくださいね。
美容には、食事・睡眠・運動の3つの要素を整えることが不可欠。
Bicleでの食事のケアとあわせて、睡眠についてぜひ意識してみることをオススメします。