つらい二日酔いにCBDが効く?

つらい二日酔いにCBDが効く?

楽しく飲んでいたはずの翌日、頭痛、倦怠感、吐き気など、最悪の体調で朝を迎えてしまったという経験がある方も少なくないのではないでしょうか?
近年注目されているCBDは二日酔いの体調不良や対策にも有用かもしれません。そのメカニズムを解説していきます。

二日酔いの原因

お酒に含まれるアルコールは、肝臓で代謝され「アセトアルデヒド」という物質に分解され、さらに分解されていくと最終的には筋肉や脂肪組織で二酸化炭素と水となり、体外に排出されます。

ところが、アルコールの過剰摂取により肝臓が「アセトアルデヒド」を十分に処理しきれなくなると、血液中のアセトアルデヒド濃度が高くなり、その毒性によって吐き気や頭痛、胸やけなどの二日酔いの症状が起こすと考えられています。

とはいえ二日酔いの原因は完全には解明されておらず、脱水や低血糖、体内の炎症なども要因となると考えられています。

適量であれば良いお酒ですが、つい飲みすぎてしまい、翌日の体調の悪さに後悔をした・・・という経験がある方も少なくないのではないでしょうか?

二日酔い対策のサプリや薬もありますが、近年注目されている「CBD」にも、二日酔いの症状を緩和する効果があるかもしれません。

二日酔いにCBDは効くのか?

吐き気を抑制する

二日酔いの日の辛い症状のひとつが吐き気や嘔吐。

2011年に行われた研究では、エンド・カンナビノイド・システムを通して、吐き気や嘔吐を抑制することができることが示されています。

特にCBDは「セロトニン5-HT1A受容体」に間接的に活性化することで吐き気を抑制すると考えられています。

頭痛が和らぐ

CBDにはにエンド・カンナビノイド・システムを通して頭痛を緩和する働きがあることがわかっています。

特に片頭痛の場合、内因性カンナビノイドの欠落により痛みが引き起こされる場合があり、CBDやTHCなどのカンナビノイドの有効性が示されています。

二日酔いによる頭痛に効果的であるという直接的なデータはありませんが、CBDのもつ鎮静作用・鎮痛作用により頭痛の緩和に繋がる可能性もあります。

気分の沈みを抑える

お酒を飲みすぎた翌日、体調だけでなく心のバランスを崩してしまう人も少なくありません。
また、二日酔いによる倦怠感や頭痛はさらに気分をネガティブにしてしまいがちです。

お酒を飲んでいる間は、一時的に気分がハイになり良い気分になる一方で、お酒が抜けるにつれて反動のようにストレスや不安を感じてしまうのです。

CBDには抗うつ薬に似たような作用があり、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌を増やし気分の落ち込みや不安などに効果的であるとされています。

二日酔いの朝に取り入れると、1日を健やかな気持ちで過ごすサポートをしてくれるかもしれませんね。

そもそもCBD(カンナビジオール)とは

CBDとは

CBDとは、ヘンプに含まれる「カンナビノイド」と呼ばれる有効成分のひとつ。

ヘンプのイメージに強い「ハイになる」ような精神作用や依存性などもなく、日本でも合法的に使用することのできる成分です。

CBDの効果

CBDの主な効果としては、

・抗酸化作用
・抗炎症作用
・抗菌作用
・抗不安作用
・鎮痛作用
・リラックス作用
・睡眠の質の向上

などが挙げられます。

こうした効果により、癌やてんかん、認知症、うつ病、不眠症などをはじめとする数多くの疾患に効果をもたらすことが研究から示されています。

CBDがエンド・カンナビノイド・システム(ECS)を整える

出典:日本カンナビノイド学会

エンド・カンナビノイド・システム(ECS)は、人間の身体に本来備わっている身体調節機能のことで、カンナビノイド受容体(CB1、CB2)、内因性カンナビノイド(2-AG、アナンダミドなど)やその他の代謝酵素などで構成されています。

免疫、痛み、感情、代謝、運動、認知機能など心身のあらゆる機能を調節する重要な働きを担っており、ECSのバランスが乱れると病気や不調の原因に繋がってしまうのです。

ところが、ECSは老化やストレス、生活習慣などによって働きが弱まってしまう「カンナビノイド欠乏症」になってしまう現代人が多いといわれています。

そこで、CBDを摂取すると、CBDが不足しているカンナビノイドとして働き、乱れたECSの働きを正常戻す手助けをしてくれます。

CBDとアルコールにおける海外の研究

血中アルコール濃度の低下

海外の研究では、CBDをアルコールと一緒に摂取した際の血中アルコール濃度が、摂取しなかった場合と比較して優位に低かったことが示されています。

お酒を飲む際にCBDを摂取することで血流に吸収されるアルコールの量を抑え、二日酔いを対策に効果をもたらす可能性があります。

アルコール誘発神経変性を抑制

大量のアルコールを長期的に摂取すると、脳神経に影響をもたらし、疾患の原因となってしまいます。

2013年に行われた研究では、アルコール摂取前にCBDを経皮もしくは注射によって投与することにより、アルコール誘発性神経変性を50%以上減少させたことが示されています。

日常的にアルコールを摂取する人は、予防としてCBDを取り入れるのも良いかもしれません。

アルコール依存の改善

2019年の研究では、CBDの摂取がアルコール飲料の摂取レベルを低下させ、依存を解消するのに有効である可能性が示されています。

楽しくお酒を飲むなら良いですが、中には知らず知らずのうちに「アルコール依存予備軍」になっている人も多くいるといいます。

CBDを取り入れ、上手にアルコールと付き合っていけると良いですね。

CBDとアルコールは一緒に摂っても大丈夫?

ここまでCBDがアルコール摂取に与える影響についてお伝えしてきましたが、実際のところ、CBDはアルコールと一緒に摂取しても大丈夫なのでしょうか?

現状、CBDとアルコールにまつわる研究は多くはありませんが、適度な量を摂取する分には大きな悪影響を及ぼすことはなさそうです。

一方で、中にはCBDとアルコールを一緒に摂取すると、酔いが回りやすくなるという方もいるので、摂取する際は適量を守るようにしましょう。

参考


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